教師不信で中学1年夏から長期不登校に陥った中学3年男子への再登校支援の事例研究である。対象生徒は、担任とSC(筆者)の家庭訪問で別室登校を開始し、個別学習支援や仲間形成支援によってSC勤務日の再登校が定着した。そのため、担任や学年主任、教科担任などの支援チームが形成され、SC勤務日以外の登校が計画された。しかし、援助構造が曖昧で担当者や支援内容が不明瞭だったことで、その登校は停滞し、援助構造の明確化によって登校は定着した。援助構造を明確化することの意味を考察した。
Vol.38, No.4, pp.416-425.
田上不二夫