中学校の管理職10名を対象に半構造化面接を行い、KJ法を用いて再登校支援のための別室運営の成立プロセスとその促進要因を抽出した。その結果、6カテゴリー・グループに統合される別室運営のプロセス・モデルが生成された。「Ⅰ校内の人的資源の検討」,「Ⅱ不登校生徒の問題と方法論の検討」,「Ⅲ教育委員会の学校支援の検討」を経て「Ⅳ別室運営の決定」が行われ,「Ⅴ支援チーム形成」され「Ⅵ運営管理と校内支援体制の成熟」にいたるというものである。別室運営の可否の決定は,「チームの核を担う人材と方法論に見通しをたてる」ことができるかどうかにかかっていた。
第10号 pp.122-131