介入対象を校内支援体制に設定した事例研究である。保健室利用に制限のある中学校で、神経症圏の不登校生徒の保護者が保健室登校を願い出たところ、その是非をめぐり教師の意見が対立した。別室登校に対する校長の認知は肯定的評価に転換し,別室登校に対するチーム援助が開始された。不登校生徒へのチーム援助には問題解決モデルが必要で、援助の実行には管理職の肯定的評価が不可欠であること、マネジメントの転換には上位組織である教育委員会からの学校支援が有効であることが示唆された。
Vol.46, No.1, pp.43-52.
中村恵子・小玉正博・田上不二夫