認知再構成法の理論と実践
日本カウンセリング学会第56回大会 研修会
認知再構成法とは,精神的に動揺した時に瞬間的に湧きあがる不合理で非機能的な自動思考(スキーマ)を,機能的な認知に修正することで適応行動を導く認知行動療法の中心的な手法です。ネガティブなスキーマは,成長過程で認知された自己敗北的な感情体験によって形成されるので,自動思考に潜む敗北体験を同定し,思考を非機能的に飛躍させる重しを取り除きます。そして,機能的な認知と差し替えることで適応行動に導きます。本講座では,理論と併せて事例を用い,自動思考を同定するスキーマ分析と介入方法を解説しました。