集団適応は,帰属集団に対する個人の愛着が高いほど達成されやすい。それは,集団への帰属志向が高まると,集団との同一化を進めるために,自ら規範を取り込み,帰属集団への適合をはかるからである。対人関係ゲームを活用して,教師と子ども,子ども同士に交流を生み出し,人間関係の軋轢を解消して学級集団の発達を促してきた。 本シンポジウムでは,集団の適応支援を担う実践家に対人関係ゲームを用いた支援事例の報告を求めた。その事例報告を通して,対人関係ゲームの活用が集団システムにどのような影響を与え,変容を促すのか議論した。