田上(2018)によれば,「対人関係ゲーム」とは,言語的・非言語的な集団遊びを使って,人と人を心理的につなぐカウンセリング技法である。この技法の利点の一つに,実施する教師にとっても,参加する子ども達にとっても,心理的負担が低いということがあげられる。また,学級やグループで,朝の活動や休み時間などを使い,短時間で行えるワークが多いことも大きな魅力である。本シンポジウムでは,グループカウンセリングとしての「対人関係ゲーム」に興味をもち,初めてプログラムを意識して取り入れたときの事例とそのときの学級経営やゼミ経営について発達段階ごとに報告いただき,実践に際しての疑問や障壁の解決策,効果的なアセスメントやゲームについて検討の機会としたい。
伊澤孝・松本直美・森田裕子・小谷野早苗・金久保貴子・木村晴美・中村恵子