我が国で学校に常勤配置されている教育職員は教師のみで、教師への役割期待は集団支援優位にあり、個別支援を手厚く行うためには非常勤のスクールカウンセラーや自治体の任意配置の支援員などとの連携が求められる。現状の制度下では、生徒への個別支援は各学校や教職員の裁量に委ねられ、学校あるいは担当者ごとに顕著な差異が生じ、組織的支援に対する方法論が求められている。その方法論は、個別支援に対してだけでなく、チーム形成、チーム支援、校内システム、学校マネジメント、ケースマネジメントなど多岐にわたる。本シンポジウムでは、教師、スクールカウンセラー、支援員などの組織的連携に焦点を当て、システム構築の必要性と意義について意見交換を行う。 大川一郎、中村恵子、水野治久、相楽直子、藤生英行