学校カウンセリング松原記念賞受賞講演
学校カウンセリング松原記念賞受賞講演
従来、不登校は子ども側の機能不全が注目されてきましたが、教育現場では、子どもの学校適応にうまく支援できない場面に教師も傷つき、無力感に陥っていた。問題膠着の背景にある援助者の機能不全に対応するには、子どもの適応状況に併せて支援体制の機能分析を扱い、援助者の機能を促進するシステム開発が求められていた。そこで、エビデンスを伴う実践方法を模索して質的・量的研究を重ね、臨床心理学に組織心理学や経営学の知見に学びながら開発してきた再登校支援システムを紹介し、実践における課題と展望を述べた。