教師と心理士8名への自由記述調査から、日常の教育活動のなかで,対人関係ゲーム(SIG)を実行しようと,教師を動機づける要因を明らかにした。
①自分自身が対人関係ゲームを体験して,楽しいと思う
②SGIについて一緒に話せる人がいる
などが上位に上がり、実践につながる研修内容は,「対人関係ゲームに参加して楽しい体験をする」がもっとも重要で,「リーダーをやれそうな気がする」も大切なことがわかった。「実践例を聞いて興味を持つ」と「意義と理論を理解する」は,あまり効果的でないことがうかがえる。学級システムアプローチをもっとも必要とするはずの,「学級経営について課題が多い」は,だれからも選ばれなかった。学級経営についての前向きの姿勢,実践できるという自己効力感とやってみたいという動機づけを高めることの重要性が示された。
田上不二夫 中村恵子 丹野宏昭 岸田幸弘 大澤靖彦