【目的】現在患者への直接ケアを多く担っている介護系資格を保有する看護補助者に対して,看護管理者が求める能力を抽出することにより,患者への直接ケアを担う看護補助者のコンピテンシー構成要素を検討することを目的とした.
【研究方法】病床数100床以上の地域包括ケア病棟の届出がある病院の看護管理者274名対象に、無記名自記式質問紙によるアンケート調査を実施し、「介護系資格保有者を看護補助者として雇用している理由」,「介護系資格保有者に期待する役割」,「介護系資格保有者を雇用する事に関しての考え」について自由記載にて回答を求めた。内容分析法を用い,Spencer and Spencerの構築したコンピテンシー・ディクショナリーにもとづいてコンピテンシーの構成要素を抽出した.
【結果】看護管理者が介護系資格を保有する看護補助者に求める能力は,【ケアの安全と質を保障する能力】,【周囲の人々に影響を与える能力】,【他者を育成する能力】,【協働する能力】,【リーダーシップを発揮する能力】,【専門性を発揮できる能力】の6つのカテゴリーが抽出された.
【結論】看護管理者が介護系資格を保有する看護補助者に求める能力は6カテゴリーに分類された.看護管理者は介護系資格を保有する看護補助者に対し,安全で質の高い看護補助業務を遂行する能力と教育やマネジメント能力,専門職としての能力の発揮を求めていた.本研究にて得られた看護管理者の視点から,看護補助者のコンピテンシー・モデル構築への示唆を得ることができた.