目的:病院で働く介護系資格保有者の就労実態と期待される役割について明らかにする。方法:病院の看護管理者274名に対して自記式質問紙調査を行った。補助業務の実態はχ2独立性の検定,資格保有者に期待する役割は内容分析法を用い分析した。結果:看護補助者は全ての病院で雇用され,介護系資格保有者は87.2%で雇用されていた。看護補助業務35項目全てを担い,直接ケアが多く行われていた。17.5%の病院で保有する資格で業務内容を分けており,介護系資格保有者が直接ケアを多く実施していた。介護系資格保有者に期待する役割は,【介護職の専門性を発揮した患者ケア】,【日常生活援助と認知症患者対応】,【補助者のリーダーや指導的役割】,【チームの一員としての協働】等,6カテゴリーに集約され、介護系資格保有者を看護補助者として雇用する上での課題は、【人材不足】、【資格保有者としての活用が困難】、【賃金や報酬】等,6カテゴリーに集約された。結論:看護管理者は看護の質向上を期待し介護系資格保有者を雇用していたが十分な活用には至っていないことが示唆された。