Ⅷ.子ども主体のミクロ、メゾ、マクロへのアプローチ 指定発言者:竹之内 章代
オンラインでのワールド・カフェという企画が、会員同士の活発な対話を可能とし、有意義な時間を共有することがで
きた。子どもにとって主体的に生きること、活動すること、学ぶこと、遊ぶことなどは、実践の現場においてどのように展開されているのか、またそれらにどのような障壁があるのかについて具体的に対話がなされた。そこでは、子ども主体を行うためには、子ども(ミクロ)だけでなく、家族や学校、地域社会(メゾ)への働きかけや連携の必要性、制度や支えるシステムやサービス(マクロ)へのアプローチなどの必要性の確認ができた。さらに、そこには子どもやその支援を支える子ども観(倫理や価値)が必要であり、それが子どもの権利を守り、育む力となるのだろうと思う。
子どもの権利条約において「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」の受動的権利に加え、「参加する権利」とい
う能動的権利にも目を向ける必要があるだろう。それは、私たちが実践のなかで大切にしてきた「子どもの声に耳を傾ける」ことであり、子どもがその子どもらしく生活をすることを支援することだと思う。改めて、子どもと向きあう私たちにそのあり方が問われてくる責任の重さを実感すると同時に、やりがいを感じた時間でもあった。