リバース型人工肩関節置換術(以下、RSA)の術後の機能回復に関する報告は多い。しかしながら、原疾患の違いに着目して術後の機能回復を検討した報告はない。本研究の目的は原疾患の違いに着目してRSA術後の早期機能回復を比較検討することである。 2023年12月から2024年12月に当院で腱板断裂(以下、RSA群)および変形性肩関節症(以下、OA群)と診断されRSAを施行した症例を対象とした。術前と術後3ヶ月時点での肩自動関節可動域を群内で比較、また、術前と術後3か月時点の肩自動関節可動域をそれぞれ群間で比較し、原疾患により術後の機能回復に違いがあるか検討した。群内比較のRCT群では、術前後の肩自動関節可動域にて挙上可動域(術前:134.5°、術後:117.0°)、結帯動作(術前:4.4点、術後:2.2点) で有意に低下が見られた。OA群では、術前後で全ての可動域で有意差は見られなかった。群間比較では、術前挙上可動域(RCT群:134.5°、OA群:99.2°)、術前結帯動作(RCT群:4.4点、OA群:1.5点)で有意差が見られた。また、術後3ヶ月時点では全ての項目で有意差は見られなかった。 リバース型人工肩関節置換術では、原疾患の違いにより術後早期の機能回復に違いがあることが明らかとなった。RCT群ではOA群と比較し、術前の挙上・結帯動作の肩自動関節可動域が有意に大きいにも関わらず、術後の早期機能回復は2群間で差が見られなかった。また、RCT群では、術後早期の機能回復は術前の程度までに至らないことが明らかとなった。