肩関節鏡視下授動術後の機能回復はばらつきが多いことが報告されており、臨床でも術後の機能回復に難渋する症例を経験する。治療成績を向上させるためにも術後の機能回復に影響する要因を検討することは重要である。本研究では、術前の可動域で特に麻酔下における可動域に着目し、麻酔肩関節鏡視下授動術後3か月の肩関節可動域に関連する要因を検討した。
その結果、術後3か月時点の挙上角度と麻酔下の挙上角度(r=0.494)、1st外旋角度(r=0.274)および3rd外旋角度(r=0.326)に有意な相関関係を認めた。その他の項目間に相関関係は認めなかった。術後3か月時点の挙上角度中央値を基準に2群に分け、比較した結果、発症から手術までの期間が大きく改善した群で6.7か月、改善が少ない群では10.5か月であり、有意差を認めた。年齢や患側、術前の痛みには群間で有意差を認めなかった。
本研究の結果、麻酔下の肩関節外旋可動域が肩関節鏡視下授動術後3か月の可動域と関連していた。また、発症から手術までの期間が短いと術後の良好な機能回復に期待できることが示唆された。