児童養護施設における保育実習指導について～東北ブロック内におけるヒアリング調査より（1）～

日本保育学会　第71回大会（宮城学院女子大学）

東北各県の児童養護施設において、保育実習指導を担当している者1名ずつ計6名の実習先の現場指導者のヒアリングを通じて、施設実習に関する知識、技術、経験、態度等を再検証することで、施設実習のあり方や望まれる施設保育士、施設における保育内容を検討し、施設実習を効果的に行うための基礎資料を得ることを目的とした。各々のヒアリングの記録を基に、SCAT の4ステップコーディングを行い、そこから①ストーリーライン、②理論的記述、③さらに追及すべき点・課題を導いた。　児童養護施設保育士ヒアリングから見えてきたものとして、①児童養護施設における基本的な実習指導方針や学生に求めることなどは、共通することが多かった。②学生に求めるものは、生活力を身につけていることを前提条件としており、養成校での教育的指導だけで困難さを伴う。③実習指導の実証的根拠、それに基づく実習内容と項目、評価対象と基準を明確化する必要であるが、実習園と養成校との協働で策定するのが理想であることが挙げられた。　
細川梢・時本英知・竹之下典祥・石森真由子・瀬尾知子・大迫章史・日野さくら