東北地方の各大学において新たにキャリアを踏み出そうという、若い英語教員・研究者の数は決して多くはない。その傾向は東日本大震災以降、ますます顕著であり、東北地方の多くの大学では専任・非常勤共に英語教員の高齢化が進んでいる。多くの若い大学英語教員、研究者が東京、大阪等の大都市圏に集中し、そのキャリアの初期段階(主に非常勤職)を過ごし、研究業績を積み上げることを目指すが、果たしてそれだけが大学英語教員としてのキャリアパスなのか。本発表では、発表者本人および発表者と同様に東北地方の大学において非常勤教員としてキャリアを積み、その後専任教員の職を得た教員の例をもとに、東北地方における大学英語教員のキャリアパスの可能性について、建設的立場から発表を行った。