本研究は,端座位と立位で測定した足趾把持力と,その際の下腿筋活動を比較,検討した.健常女性20名を対象とした.測定項目は端座位と立位の足趾把持力と,その際の腓腹筋,ヒラメ筋,前脛骨筋の積分筋電図とし,%IEMGを算出した.結果,足趾把持力は,端座位と立位間で有意差は認められなかった。また,腓腹筋内側頭の%IEMGは,端座位の方が立位に比べて有意に高かった。これらのことから,足趾把持力が姿勢に影響されずに測定可能であること,腓腹筋が筋力低下している場合,端座位では測定値に影響する可能性が示唆された。
p11-14
中江秀幸,村田伸,甲斐義浩,相馬正之,佐藤洋介