本研究は,パーキンソン病者を対象に足趾把持力と快適と最速下の時間的・空間的歩行パラメータとの関係を検討した。対象は40名とした。測定項目は,足趾把持力と快適および最速下における速度,歩幅,歩行率,歩隔,足角,立脚時間,遊脚時間,両脚支持時間とした。その結果,足趾把持力は,快適および最速歩行下の歩幅と速度のみに正の相関を認めた。これらのことから,足趾把持力が強い者ほど,時間周期的パラメータを保ちながら,歩幅を広げることによって速く歩行できることが示唆された。
195-198貢
相馬正之,村田伸, 中江秀幸,中野英樹, 石田治久,丸山ゆうみ, 長柄均,長柄祐子