本研究の目的は、超音波画像と表面筋電図を用い、異なる骨盤傾斜角度と、強度の異なる筋力条件で背筋群の活動を分析し、腰部多裂筋が活動しやすい条件を検討することである。対象は健常成人男性10名とした。測定課題は骨盤前傾方向への静止性収縮とし、最大努力にて課題の実施時のHHDの圧を100%とし、それを基準に10、25、50、75%となるように圧を調整した。その結果、筋厚の変化率と筋電図の関係から、軽度前傾位にくらべ、中間位、軽度後傾位は低い強度で筋厚と筋活動が増大したため、腰部多裂筋が活動しやすい肢位であると推察された。
安彦鉄平、竹井仁、島村亮太、安彦陽子、相馬正之、他3名