未処理溶融シリカキャピラリーを用いたキャピラリー電気泳動法は蛋白質あるいはその他の物質の分離において,蛋白質のキャピラリー内壁に対する非特異的吸着等の克服される問題を解決するために, 緩衝液のpHを試料(蛋白質)のpIより高く設定し, さらに trimethylammoniumpropanesulfonate (Z1-methyl) を緩衝液に添加した際の分析条件について検討結果, 1.0M Z1-methyl 含有の50mMホウ酸緩衝液 (pH 10.0) を使用することにより, 蛋白質の再現性のある分離分析が可能になった.
pp.425-431
三浦利彦・矢吹重光・舩渡忠男・坪茂典・町田祥子