ヒト癌細胞で活性化しているH-ras 遺伝子を標的として変異コドンに対するハンマーヘッド型ライボザイムをデザインした. まず, H-ras ライボザイムがH-ras RNAに対して特異的分解活性作用を有するかの条件設定を検討した. その結果, H-ras リボザイムは, 癌細胞培養株における点突然変異によるH-ras 遺伝子の過剰発現を, 試験管内 (in vitro) および細胞内において特異的に抑制する作用活性を有することが明らかとなった.
pp.237-241
舩渡忠男・大川淳雄・鹿野登志子・三浦利彦・川村武