臨床検査における遺伝子検査の標準化は、最も重要な課題である。しかし、標準化を困難にしている大きな原因の一つは、検体採取から核酸抽出までのプレアナリシスである。検体からの核酸抽出の目的は、核酸を純度よく、再現性よく精製することである。近年、自動抽出装置が開発され検査室に導入も試みられ、抽出過程の精度保証の向上につながると考えられる。自動核酸抽出装置の検討結果より、最少量の血液から効率よく核酸を抽出すること、試薬のさらなる簡便性を追究することが、自動化の普及につながると考えられた。
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竹田真由、舩渡忠男