論文

基本情報

氏名 阿部 一彦
氏名(カナ) アベ カズヒコ
氏名(英語) Abe Kazuhiko
所属 総合福祉学部 社会福祉学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「仙台市障害者スポーツ協会の取り組み」

単著・共著の別

共著

概要

仙台市が政令指定都市になったことを契機に平成3年に仙台市障害者スポーツ協会が設立された。平成13年に地元で開催された第1回全国障害者スポーツ大会の開催は協会活動を大きく展開させた。大会開催地としてすべての競技種目にエントリーために、仙台市内の多くの障害者がスポーツの素晴らしさを体験できた。大会出場のために練習に励み、その成果としての達成感、そして自信と意欲をもとにさらに挑戦する姿勢を身につけたことは、スポーツ以外の活動にもつながった。また、地域の人々の障害理解とともに、多くの競技団体やボランティアの協力体制が構築され、その後の障害者スポーツの振興につながった。
大会終了後、様々なスポーツに取り組む機会の拡大が求められるようになった。そのような声は仙台市障害者保健福祉計画策定のための基礎調査で明確になった。その後もさらに、障害者スポーツの拠点機能の整備の重要性や将来に向けての課題などを仙台市障害者保健福祉計画に明確に掲げ、障害者スポーツの普及と振興のための大事な根拠になった。計画に基づいて整備された施設は障害者専用ではないが、バリアフリー・ユニバーサルデザインの考え方を取入れている。
そして、仙台市の委託事業である大会、当協会主催の大会、加盟団体が主催する大会の共催など各種大会を開催している。ここ1,2年はパラリンピック関連の事業が増えてきている。4名の協会職員とともに協会活動を支えているのは、38の加盟団体、障害者スポーツ指導者協議会、スポーツボランティアそして各種大会開催時の審判や競技運営にかかわる各種競技団体である。
2020年東京パラリンピックは大きな経過点である。障害のある人々のスポーツ環境はいまだに不十分である。「すべての障害のある方のために」地域に根差して、きめ細やかにスポーツに取り組む環境をつくることが、仙台市障害者スポーツ協会の使命である。
59-62
阿部一彦、菊地利之

発表雑誌等の名称

月刊社会教育 2019 March No.754 59-62  2019

発行又は発表の年月

201903