「東日本大震災における障害者団体の取り組み」

東日本大震災前と発災後の障害者団体の取り組みについて整理した。35年周期で大規模地震が発生している仙台市内では障害者団体も大学との共同のもと、減災に関する取り組みを行っていた。東日本大震災は想定をはるかに上回るものであったが、安否確認体制や備蓄品の備えなど、従前の取り組みで役立ったことも多かった。震災後は障害者団体はそれぞれの規模で大きな役割を果たし、日本障害フォーラムによる全国規模の支援体制も大きな役割を果たした。しかし、障害のある一人一人は地域で生活していることもあり、今後は地域の人々とのいっそうの関わりが重要であり、そのさらなる構築が課題である。
pp.119－130
阿部　一彦、渡邉　純一、高橋　誠一、三浦　剛、阿部　利江、広浦　幸一、千葉　伸彦、佐藤　泰伸

感性福祉研究所年報 15