口腔連鎖球菌を高度嫌気条件下においてpH7.0で連続培養したところ、報告されているようにギ酸や酢酸が多量に産生された。しかし、pH5.5や6.0ではギ酸や酢酸量は減少し、乳酸産生量が増加した。これは酸性環境下において菌体内のpHも低下し、弱アルカリ側に至適pHをもつピルビン酸ギ酸リアーゼよりも、酸性領域に至適pHをもつ乳酸脱水素酵素が優位になったことなどによるものと考えられた。
pp.304-308
Y. Iwami, K. Abbe, S.Takahashi-?Abbe and T. Yamada