ソルビトールを添加すると、酸素接触後の口腔細菌のグルコース代謝やスクロース代謝時の酸産生量が減少した。in vitroの実験で検討したところ、ピルビン酸ギ酸リアーゼが活性を失ったため、ソルビトール代謝によって生じた余分のNADHを酸化することができなくて、それぞれの代謝が滞ると考えられた。ソルビトール添加による酸産生性の低下はin situ、ヒト口腔内においても観察され、実際のヒト歯垢においてもソルビトールは酸産生抑制効果を持つことが確認された。
p.506
K. Abbe, S. Takahashi-Abbe, N.Takahashi, T. Yamada