「HetubinduにおけるAnupalabdhiについて -anyabhava と tadabhava」
Hetubinduにおいてダルマキールティは「あるものの非存在はそれと別のものの存在に他ならない」という新たな定義を提出する。本論文ではこの定義をめぐる論争を資料として、存在、認識、人間の行為という観点から考察を行い、彼が自身の肯定的理論と否定的理論において共通の基盤に立っていることを論考した。pp.65-77
『仏教文化』27-30(学術増刊号7)