我が国の教育政策が、経済の発展とそれを支えた経済政策と深くかかわりながら展開されてきたことに着目し、これまでの展開を跡付けながら、今日の教育問題の根底を探ることを目指した。高度経済成長期の能力主義政策と教育栄影響を明らかにし、その後の低成長期における教育改革の方向性を整理した。その上で、ゆとり教育政策以降の取り組みの本質を探り、能力を測る(子どもたちを評価する)尺度の多様化にどう対応し詰め込み教育への回帰という時代遅れの発想をどう乗り越えるかという課題の重要性を踏まえつつ、学校・家庭・地域の連携による教育基盤の確立の意義と必要性を指摘した。
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